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バックナンバー <Vol.5>

Vol.5 No.019 2003 Winter
(研究)複数空港システムにおける機能分担の評価 −首都圏複数空港を事例として−
執筆者:花岡伸也
世界の主要な都市圏の多くは複数の空港を有しており,各空港が互いに補完的な役割を担うように機能を分担して運用されている.この「複数空港システム」において,新空港の整備等に伴い機能分担ルールを変更する際には,航空旅客の空港選択行動や利便性に与える影響を考慮することが必要である.そこで本研究では,複数空港システムにおける機能分担ルールの変更が航空旅客の利便性に及ぼす影響を評価する手法を構築し,わが国の首都圏を対象として,機能分担ルールの複数の代替案について比較評価を行った.これにより,本研究で構築した手法が機能分担ルールの評価手法として実用性のあることを示した.
Vol.5 No.019 2003 Winter
(研究)インターモーダル貨物輸送のための鉄道整備−RIFT-システムの概念と具体化へのアプローチ−
執筆者:q 国権
現在,陸上の貨物輸送市場はトラック輸送に過度に依存しており,これが,様々な社会問題をもたらしている.そのため,1990年代から各国は,トラック貨物を大量輸送機関である鉄道にシフトさせる施策を推進してきている.そして今日では,鉄道とトラックとの結合によるより競争力のある輸送システム,即ち,インターモーダル貨物輸送システムの推進が求められている.本研究では、鉄道を如何に物流体系に組み込むかに着目して,現状の鉄道輸送の問題点を分析・解明し,インターモーダル輸送に対応する鉄道システムの基本概念と具体化へのアプローチの構築と鉄道貨物の改善への提言を行った.また,九州地域における鹿児島・長崎本線によるケーススタディーを行った.
Vol.5 No.019 2003 Winter
(報告) 韓国の国家交通データベース構築
執筆者:曹 圭錫、朴 正郁、小坂浩之、鹿島 茂
全国の経済計画や開発計画の策定のためには,精度や内容等が統一的なデータが必要不可欠である.交通施設の整備計画の策定も同様である.各関連機関の目的に合わせた交通データの収集は,全国でのデータ間の整合性が保てず,交通データ収集資金も効率的に活用されない.このことは国際間の交通計画や交通政策の策定についても言える.現にEUでは,統一的基準での統計の作成,それを活用した国際輸送モデルの開発が行われている.アジア諸国地域では具体的な動きは見られないが,その萌芽的試みとして韓国の国家交通Database(NTDB)構築プロジェクトが存在する.本稿では,2002年に第1期の開発が終了する韓国のNTDBを紹介する.
Vol.5 No.019 2003 Winter
(講座) 都市交通と環境(3)
執筆者:有村幹治 、紀伊雅敦、金子雄一郎、中村英夫

 

Vol.5 No.018 2002 Autumn
(研究) 交通サービスにおけるオプション価値の理論と現実 −弘南バス深谷線におけるオプション価値計測の試み−
執筆者:湧口清隆、山内弘隆
本稿では,これまでほとんど計測されることがなかった交通サービスの「オプション価値」の概念を再検討し,交通経済学の文脈の中で位置づけると同時に,存続が危ぶまれている路線バスを対象にその価値を実際に計測してみた.地区の合意に基づき地域の全世帯が利用の有無にかかわらず回数券を購入して路線バスの運行継続を支える弘南バス深谷線の事例では,1世帯あたり年間1万円弱の「オプション価値」が発生しているという推計結果が得られた.この事例では,比較的小さな「オプション価値」しか発生していないが、それは「ただ乗り」行動の小ささを意味しており,自発的協力がうまく機能しているものとして評価されるだろう.
Vol.5 No.018 2002 Autumn
(報告)人の交通行動を対象としたPHS交通調査システムの開発
執筆者:有村幹治、高野精久
我が国の運輸交通統計は,主に交通施設計画を支えるため量的データを収集することを主な目的としてきた.しかし昨今の運輸交通行政では,社会基盤整備の質的評価,TDM施策の評価,利用者視点からのLOS/CS評価,またこれらの迅速な情報公開への対応という問題に直面している.一方,交通調査の実査においては,(1)調査協力者の減少,(2)調査票回収率の低下,(3)調査票の未記入項目の増加,(4)調査員の安全性確保,(5)調査員費用の増加,等の問題点が指摘されている.そのため今後の交通調査手法には,より詳細な交通行動データの取得と被験者負担の軽減が求められる.本研究の目的は,人を対象とした交通調査を対象として,PHS位置情報サービスとWEBアンケートを組み合わせた交通調査システムの開発と実証実験を通した定性的評価,及び情報通信技術の交通調査の実現における問題点の整理にある.
Vol.5 No.018 2002 Autumn
(報告)北海道における駅周辺整備とまちづくり
執筆者:坂本眞一
北海道の"まち"の多くは開拓時代の重要な輸送手段であった鉄道とともに発展してきたが,近年のモータリゼーションの進展に伴い,鉄道駅周辺が必ずしも"まち"の中心とならないなど,"まち"の構造が大きく変わろうとしている. このような状況において,道内の各都市では,かつての中心であった鉄道駅周辺に賑わいを取り戻し"まち"を再生させようとしている. 本稿では,北海道における駅周辺整備によるまちづくり事例を紹介しながら,これからの時代に向けた,まちづくりに対する考え方と鉄道事業者としての関わりについて述べる.
Vol.5 No.018 2002 Autumn
(講座) 都市交通と環境(2)
執筆者:小林良邦、有村幹治、中村英夫

 

Vol.5 No.017 2002 Summer
(研究) 大規模高速道路ネットワークの段階的整備プロセスの最適化手法とその応用
執筆者:青山吉隆、松中亮治、野村友哉
高速道路網は長期間にわたって,段階的にネットワークが形成されていく.このため,個々のプロジェクトの短期的な評価のみによって優先順位を決定していく段階的整備プロセスでは必ずしも最適なネットワークが形成されることは保証されない. そこで,本研究では,ネットワークの段階的整備プロセスを最適化するための方法論を提案するとともに,その方法論をわが国の高速道路ネットワークに応用する.そして費用便益や事業者の採算性の観点から長期的に最適な整備プロセスを探索し,短期的なプロジェクト採択基準に基づく整備プロセスとの比較を行い,さらに複数の指標を用いて高速道路網整備のあり方について考察する.
Vol.5 No.017 2002 Summer
(研究) 港湾の効率的な経営に関する研究−港湾管理者財務の内外比較分析と港湾政策への示唆−
執筆者:斉藤 純
港湾等の社会資本を整備・運営する場合,社会全体として所定の費用対効果を実現させれば,経営体としての財務上の問題は従と考えてよいものと理解されてきた.しかし近年,海上コンテナの取扱いでは香港,釜山などアジアのライバル港に大きく水を空けられ,それに伴って経営体の収益も悪化の一途をたどっている.一方,国,地方自治体の厳しい財政事情から,公的財源の支出に対する国民の見方も厳しくなり,さらにPFIなど直接市場から資金を調達する事業手法が導入されるなど,港湾管理にもより収益性,効率性,さらに透明性が求められるようになっている.本研究では,港湾の経営状況を企業会計的手法を用いて明らかにすることを基本とし,まず日本主要港と海外先進港との比較を行い,財務上の問題点を洗い出すとともに,海外先進港の投資戦略,料金戦略を分析して,港湾の財務体質,競争力の強化に向けた提言を行った.
Vol.5 No.017 2002 Summer
(紙上討議) 交通整備事業の便益計測に関するいくつかの留意事項−城所論文を踏まえた再検討−
執筆者:上田孝行、森杉壽芳、林山泰久
交通整備事業の費用便益分析においては,交通需要が機関/経路別に推計されていながら,ODレベルでの需要を用いて利用者便益を計算するのが一般的である.また,混雑の緩和についても,利用者便益に含めて計測することも行われている.それに対して,城所(2002)は運輸政策研究機構(1999)による鉄道整備事業の評価マニュアルを例として,それらの計算法が理論的に誤りであるという指摘を行っている.本稿は,城所(2002)で示された見解を踏まえて,実務での便益計測方法について再解釈し,それらの論点が新規整備を含む場合の便益計測や料金形成原理の設定に関係することを示す.それにより,城所論文で誤りであると指摘された運輸政策研機構(1999)の計測方法が妥当性を持つことを主張する.
Vol.5 No.017 2002 Summer
(論稿) ヨーロッパの鉄道の将来
執筆者:ゲルハルド・ハイメル
本論文は,雑誌"Eisenbahntechnische Rundschau"(ETR) 2001年特集号(p.144〜158)に掲載されたものである.ヨーロッパ鉄道の現状と将来について幅広い視野から述べられており,ヨーロッパにおける鉄道事情を知る上で有益な情報を提供している.今回,紙面の制約上,2〜4, 6,7章を要約(下記オリジナル目次参照)して紹介する.
Vol.5 No.017 2002 Summer
(講座) 都市交通と環境(1)
執筆者:有村幹治、小林良邦、中村英夫
地球温暖化問題の原因である温室効果ガスの排出量は増加傾向にあり,その約2割は交通に起因しているといわれる.局地的な交通公害はもとより,地球環境問題についても,先進各国は様々な対策を試みてきたが,交通起因の温室効果ガス削減に対する国際的な取り組みはまだ十分とは言えない状況にあった. そのような背景の中,2002年1月,国土交通省の提唱による「交通に関する大臣会合」が,世界20カ国2機関180名が参加して開催された.その共同声明においては,「都市における交通と環境」を対象として「政策立案に資する情報,グッドプラクティスの知見を共有することの重要性の確認及び情報等の共有を容易にするための国際共同プロジェクトの実施」が宣言された. このような状況を受け,現在,運輸政策研究所では,平成13〜14年度の2年計画で,研究者間の国際ネットワークを活用し,都市交通施策が環境改善に及ぼす影響調査,及び各国における交通政策のグッドプラクティスの情報収集を目的とした研究プロジェクト,CUTEプロジェクト(The Comparative study on Urban Transport and the Environment : CUTE)を実施している. CUTEプロジェクトの最終報告書は英語版での出版が予定されている.本稿は,その成果の一部であり,最終報告書の第1章に当たる部分を,『都市交通と環境問題の歴史的推移』を主題としてとりまとめ,講座形式で3回に分けて掲載するものである.

 

Vol.5 No.016 2002 Spring
(研究) 公共工事コスト縮減の新行動計画に関する経済学的考察
執筆者:上田孝行
公共工事コスト縮減に関する新行動計画/指針が政府により打ち出され,縮減率30%という具体的な数値目標も提示された.しかし,コストだけを目標または評価対象とすることはミスリーディングであり,第一に,既に行政主体において定着しつつある費用便益分析との整合性から見て問題があり,第二に,具体的にコストの縮減率を算定する際の手法の客観性に問題がある.本稿は,新行動計画を技術改善と捉えた上で,簡単な一般均衡モデルを用いてその経済評価に関するフレームを示す.その中でコスト縮減率によって評価することが妥当性をもつ場合の前提条件について明らかにしている.
Vol.5 No.016 2002 Spring
(報告) 全世界のコンテナ船寄港実績に関する分析
執筆者:高橋宏直、赤倉康寛、舟橋 香
海上コンテナ輸送における世界のコンテナ港湾の比較分析においては,港別コンテナ取扱量が用いられることが多い.これは,簡易に入手できる世界統一の指標が他に見当たらないことが大きな要因になっていると考えられる.そこで,本研究では,全世界の港湾を対象とした世界統一の指標として,コンテナ船の寄港実績を集計し,この分析を行った.その結果,全コンテナ船のみならず大型コンテナ船の寄港実績において,日本および日本の港湾は上位に位置していることが明らかになった.また,分析結果より,世界と比較した場合の日本コンテナ港湾の特徴を明らかにし,その要因について考察を行った.

 

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